「これまでほとんどICTを活用してこなかったけど・・・」、「ITが苦手で・・・」

経営相談を受けていると、小規模事業者からよく聞く声です。

生産性向上・利益率の改善などの経営課題に対しては、ICTの活用は必須といえます。

今回はいつでも取り掛かかることができる顧客情報の管理・共有についてご紹介します。顧客情報といっても様々ですが、誰もが取り扱うことになる情報があります。それは、名刺の情報です。

名刺情報の活用

名刺には、会社名・氏名・メールアドレス・電話番号などの顧客情報が詰まっています。これらの情報をうまく活用することで、販路開拓やセールスアップにつながる可能性があります。

こんな状況になったことはありませんか?

  • 名刺の保管ファイルが多くなってきて、保管場所も圧迫している。
  • 名刺はファイルに入れたままで、どこに誰の名刺が入っているか分からない。

つまり、欲しいときに欲しい情報がすぐに得られていないことが問題です。

名刺情報データ化の例

  1. 紙媒体の名刺情報をExcelやGoogleスプレッドシートなどを使って一覧表を作成する
  2. Gmailの連絡先に名刺データを登録する
  3. 宛名職人などの住所録アプリを使い、名刺データを登録する
  4. 名刺管理アプリを使い、紙媒体の名刺をデータ化する

目的は紙の名刺をデータ化し、欲しいときに欲しい情報がすぐに得られるようにすることです。そのためには、検索機能が使えることが重要です。スマホのカメラで撮影して写真データで保管しておく、ということも考えられますが、検索機能が使えないため、除外しています。

また、会社組織のなかで顧客情報を共有するケースも考えられます。例えば、営業活動に顧客情報を活用したい場合は、ルールを設け、最新の顧客情報をみんなで使えるようにしておくことが必要です。ExcelやGoogleスプレッドシートによる顧客情報、名刺管理アプリの顧客情報をどのように管理・運用するのかについて、検討しましょう。

名刺管理アプリは、スマホのカメラで名刺を撮影すると自動的に文字起こししてくれ、データとして登録されるものが使いやすいと思います。テクノロジーの進化により、無料のものでもスキャン性能が上がってきていますので、十分活用できます。

名刺情報活用の例

最後に名刺情報をどのように活用できるのかについて、事例をピックアップしました。

  1. メールアドレス宛にお役立ち情報や新商品・サービス情報を送信する。
  2. 住所宛に年賀状や暑中見舞い、ニュースレターを送付する。
  3. 協業先をリストアップし、コンタクトを取る。
  4. 新商品開発のため、委託先を探す。

上記は一例ですが、色々なシーンで名刺情報は活用できます。

DX(デジタルトランスフォーメーション)を目指す企業の第一歩としては、ペーパーレス化から始めてみてはどうでしょうか?